任意後見制度 そのA

 
任意後見契約のメリット

 任意後見契約には以下のメリットがあります。

  • 自分の意思で信頼できる方を任意後見人に選任することができます。
  • あらかじめ任意後見契約で要望する事項を定めておくことで、判断能力が減退した場合でも、自身が希望する生活を送ることができます。
  • 公的機関が関与します。
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    関与する公的機関

     任意後見契約は以下の公の機関が関与することで信頼度が高くなります。

    公証役場
     任意後見契約書は、公証人が公正証書で作成し、公証役場にて原本を保管します。
    法務局
     任意後見契約書の内容は登記されるため、任意後見人の地位が公的に証明されます。
    家庭裁判所
     本人の判断能力が衰え、任意後見受任者が申立てを行い、家庭裁判所が「任意後見監督人」を選任したときから、任意後見契約の効力が発生します。

     

     任意後見監督人は、家庭裁判所が選任し、事前に契約で定められた任意後見人が、任意後見監督人の監督のもと、契約で定められた法律行為を本人に代わって行います。家庭裁判所は、任意後見監督人を通して任意後見人を監督し、代理権の濫用を防ぐことになります

     

     

     銀行など、ご本人の取引機関に対しては、「任意後見契約書」と「登記事項証明書」を提示することで、代理権目録に定めた代理権の範囲内での包括委任という考え方ができます。

     

    任意後見契約のデメリット
  • 任意後見人と任意後見監督人への報酬として、おのおの金銭負担が生じます。 つまり、専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士など)と任意後見契約を結んだ場合、後見人の報酬で月3万円、後見監督人に月2万円で合計5万円ほどかかることになります。(報酬額は管理する財産の額で変わります
  • 一度後見が開始されると、裁判所の許可がないと契約を解除することができません。
  • 法定後見制度のような「取消権」がないことから、悪徳業者の訪問販売などで買わされてしまったものは、泣き寝入りになってしまう可能性があります。
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    任意後見契約にかかる費用

    公証役場での手続きの際にかかる費用

     

  • 作成基本手数料 11,000円
  •  移行型任意後見契約で認知機能が衰える前の「財産管理委任契約」や「死後の事務委任契約」を加える場合は「×2」、「×3」になります。

     

  • 印紙代(法務局) 2,600円
  • 登記嘱託料(法務局)1,400円
  • 本人の戸籍謄本、住民票、印鑑登録証明書料
  • 受任者の住民票、印鑑登録証明書料
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     このほかにも当事者に交付する正本等の証書代や登記嘱託書郵送料金などの実費がかかります。

     

    専門家への手数料
     行政書士などの専門家への手続きの相談、任意後見契約書の起案および作成の手数料として別途5万円〜10万円程度の費用がかかります。(内容によって変わります)